【トラブル防止(虐待・人権)】2018年12月度勉強会活動報告その22019.01.17#お知らせ
「まさかこれが虐待になるとは思わなかった」
どうしてこのような事態が
起きるのでしょうか。
グループホームでは、
利用者さん、保護者の方、そしてスタッフ、
という三者間の関係が存在します。
そして、それぞれの立場の個人的心情が
虐待を発生させる要因になるのです。
今回の勉強会では、
実際の現場では、どのような個人的感情や
個々の背景が虐待を発生させる遠因になるのか
また、グループホーム事業者として
どのようなことに気を付けるべきか等
講師より解説がありました。
物理的な背景として
グループホームは隔離されています。
外側から見て、
中で何が起こっているかわかりにくい、
という特性を持っています。
利用者さんの立場からは、
虐待を受けたことを上手く伝えられない、
また、伝えても理解されない、
ということが往々にして発生します。
更に、保護者の方の中には
せっかく入居できたグループホームで
契約を解除されては困る、
という心理的負い目を抱えていることがあり
その場合、虐待を見逃しがちです。
一方、スタッフ側に多いのは、
・指導、しつけの一環という意識が強く、
人権意識が欠如している
・問題行動のある利用者に対する
専門的な支援技術を持っていない
・個人的なストレスを出してしまう
・スタッフ同士でかばい合う
・上司に報告しても改善されない
などが挙げられます。
グループホーム事業者としては
こういった三者三様の背景があることを
きちんと理解した上で、
スタッフの教育を行っていくことが
必要になっていまいります。
定期的にシフトに入ってくれる世話人さんも
日常生活では、普通の人達です。
私たちが日々
人権について意識せず生活しているように
彼らも、日常では何が人権侵害なのかなど
教えてもらうことも、考えることも
あまり無いでしょう。
文章にすれば、例えば
「指導、しつけの一環という意識が強く、
人権意識が欠如している」となりますが、
具体的に何が、「人権意識の欠如」した行動なのか
どのような事例が対象になるのか、ということは
あまり理解していないことが多いのです。
そのため、虐待防止は
まずスタッフに正しい知識を持ってもらうことが
重要になってきます。
スタッフに対して、継続的に教育していくことは、
利用者さんを守るとともに、
スタッフ自身を守ることにも繋がることを認識し、
継続的に伝えていくことがとても大切です。
当協会でも、
会員の皆様の虐待に対する理解を一層深めて頂けるよう
今後も、様々な角度から虐待についてお伝えする勉強会を
継続的に開催してまいります。
今後とも、日本福祉事業者協会を
どうぞよろしくお願いいたします。
日本福祉事業者協会事務局:杉本織恵