【常勤換算と先進事例】2020年10月度経営実践会報告2020.12.08#お知らせ
グループホーム事業を経営するにあたって
必ず行わなくてはいけないことのひとつに
「常勤換算」があります。
グループホームを立ち上げてしばらくすると
多くの経営者がこの壁にぶつかります。
この悩ましい常勤換算について、
10月度の経営実践報告会では
実際にグループホームを経営されている
株式会社イクコ・カンパニー取締役 奥野氏をお招きし
お話をうかがいました。
奥野氏も他の経営者の方々同様、
グループホームを立ち上げてから
常勤換算についてかなり悩まれたそうなのですが、
ある方法と、あるツールを用いることで
劇的に改善されたご経験をお持ちです。
今回は、奥野氏の常勤換算の考え方から
ポイントとして押さえておくべきこと
劇的に改善した方法とツールについても
ご教授いただきました。今回お話しいただくテーマは4つ。
- 常勤換算は悩むのが基本
- 常勤換算を疎かにすると死ぬよ
- 常勤換算のやりくりに時間を取られるのはやめましょう
- もう常勤換算なんて忘れてしまいましょう
この順を追ってお話しいただくことで、
これからグループホームを本格的に稼働させる予定の
参加者の皆様にも
常勤換算における大切なポイントを
掴んでいただけたのではないかと思います。
まずは
【常勤換算は悩むのが基本】について。
グループホームを立ち上げて経営する、ということは
長く続けていくことがとても大切です。
途中で経営が破綻してしまった場合
入居してくださっていた利用者さんもそのご家族も、
難しい状況に陥ってしまうことがあるからです。
その為、グループホームの経営においては
一旦ホームを立ち上げたのであれば、
健全に利益を出して安定的に経営をすることが
グループホームオーナーの責務である
というのが、奥野氏のベースにあるお考えです。
安定的に、継続してホームの経営をするために
利益率を上げていこうとする場合
区分の高い利用者さんにご入居いただいたり
満床に近い状態で運営をしていくことが必要となります。
一方で、そのような状態を作っていくことができると
常勤換算の苦しみが始まります。
常勤換算で悩んだことがない、という場合
利益があまり出ていないか、利益率が悪い可能性が高いのではないか
と奥野氏はおっしゃいます。
奥野氏も、開業当初は
この安定的な経営基盤を作っていくことと
常勤換算をしっかりクリアすることの両方を
どのようにしたら両立できるのか、
エクセルを触りながら考えていらっしゃったそうです。
【常勤換算を疎かにすると死ぬよ】
次のテーマとなる、この少し過激な言葉ですが、
これは奥野氏が実際に、厳しい実例をご存知だからこその
実感のこもったものでした。
ある老舗の社会福祉法人が
配置基準を満たしていなかったとして
指定取り消しの処分になったのを
実際に目の前でご覧になったのだそうです。
どんなに心を尽くして利用者さんのために
サービスを提供していても
指定取り消しになっては元も子もありません。
奥野さんの、強い信念に基づいた落ち着いた語り口は、
配置基準を満たした人員配置を行い
しっかり記録して保存していくことが大切であることを、
改めて認識させていただきました。
常勤換算は、計算が複雑で面倒ですが
グループホームを経営していく上で
とても重要ですし、避けては通れないものです。
今回、グループホーム事業の先輩経営者である
奥野氏の実体験に基づくご経験を
たくさんシェアいただいたことは
参加された皆様にとって、
有益な時間になったのではないかと思います。
当協会ではこれからも
先輩経営者の方々のご経験を会員の皆様方と共有していける場を
積極的に作ってまいります。
今後とも日本福祉事業者協会を
どうぞよろしくお願いいたします。