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【成功事例】異業種からの業界参入!福祉事業の多角経営化で高品質・高満足度の福祉サービスを(前編)2022.08.29#お知らせ

社会福祉事業者の方を対象に、本協会ではインタビュー取材を行っています。今回は、アイエルサポート株式会社・代表取締役の石塚光太郎氏にインタビューを行いました。保険営業の世界から、異業種である福祉の世界への参入を決意した背景と今後のビジョンとは。異業種からの福祉業界参入を検討している方も、ぜひご一読ください。

石塚氏プロフィール

石塚 光太郎
アイエルサポート株式会社 代表取締役

生命保険の営業マンから華麗に転身を遂げた
社会起業家(社会起業プロジェクト2期生)

愛知県名古屋市を拠点に事業を展開。

本プロジェクト受講後、2019年に創業。
2年で障害者グループホーム5棟と、
移動支援事業所を開設。

現在は、グループホーム7棟と訪問看護、移動支援を展開。

グループホームの各種「加算」を徹底検証した結果、
3つの体制を導入することをみいだし、収益最大化へ取組んでいる。
これにより、未だ全棟満床ではないものの、
月次はもちろん累積での黒字転換も達成済みである。

7棟を1ユニットとし、7ユニット50棟の開業を目指す
「虹色プロジェクト」の実現に向けて40名のスタッフと邁進中。

アイエルサポート株式会社・公式サイト
https://www.aieru-support.com/



保険営業から障がい者福祉事業のオーナーに転身

――石塚さんはなぜ、障がい者福祉に関心を持ったのでしょうか? 自己紹介と、関心を持ったきっかけを教えてください。

石塚氏:現在、愛知県名古屋市で共同生活援助(グループホーム)事業、移動支援事業、訪問看護ステーションを経営しています。グループホームは定員4名のホームを7棟、移動支援と訪問看護ステーションは、それぞれ1事業所を展開しています。他には、福祉事業に関する経営コンサルティングを頼まれてすることもあります。開業前のご相談から、開業後の経営のご相談までさまざまです。福祉業界への参入から4年が経ち、事業基盤ができつつあると感じています。

もともとはサラリーマンで、2008年に保険営業に転身し、給料制ではなく完全歩合制の働き方になりました。いわゆる「個人マーケット」からスタートして、その後に相続、法人マーケットへと移っていきました。

その過程で結婚し、子どもが生まれて家庭を持つようになりました。仕事とプライベートのバランスを考えるようになり、保険営業のハードな働き方を続けることに限界も感じていました。保険営業は、まさに身体が資本です。自分が動かなければ、収入をまったく得られない。それもあって、例えば不動産賃貸経営などの他の収入源を確保することに関心を持つようになりました。

そんなとき、「障がい者福祉」の世界を知って。社会貢献にも興味がありましたし、グループホームであれば不動産賃貸のような側面もあり、事業の採算性と社会への貢献を両立することが自分にもできるのではないかと思って行動に移しました。

また、保険営業時代に、とある資産家一族より相続対策のコンサルティング依頼がありました。依頼主は、一族の次男夫妻です。

「本来の跡取りである長男家に重度の障がいをもったものがいる。彼では一族の資産をしっかりと守っていけないだろうから、なるべく長男家に『資産が行かないように』したい」という依頼でした。当時、障がいとはほぼ無縁の人生を歩んできた私としては、特に疑問を抱かず素直に「それは大変ですね。何かお役に立てればと思います」とその場で返答しました。

後日、別件でとある経営者を訪ねていた際、この方が障がい福祉サービス(グループホーム経営がメイン)も運営されている方であったため、先ほどの相続の件を相談してみました。「社長、こんな相続案件がありまして…障がいを持った方って大変ですよね…」。こんなことを言ってしまった私に対して、その社長が一言。

「君は『誰のために』仕事をするのか、しっかりと考えたことがあるのか」

「たとえば、その話は『社会的弱者を排除したい人』のために行う仕事かね。少なくとも私の仕事は『社会的弱者のために』彼らの生活を守ること、だから自分の事業に誇りを持っている」

「職業人としてそれなりに知識や経験に磨きをかけてきたのであれば、もう少しその力の使い道や発揮のしどころを考えてみてはどうかな」

「(私)・・・」

ショックすぎて、しばらく言葉が出ませんでした。もちろん、保険のセールスパーソンとして「誰のために」「本質的な価値提供を」など、それなりに信念を持ち合わせてなかったわけでもないのですが、なんともモヤモヤ…。それからしばらく経って、再びこの方にお会いし、気づけば、半ば弟子入りみたいな格好となり、詳しく障がい福祉サービスについてお話を伺うことができました。

この出会いも、私を障がい福祉へ導いたきっかけの一つとなっています。

 

――それは良い出会いでしたね。今は保険営業の仕事を辞め、福祉事業に集中されていますが、なにかきっかけはあったのでしょうか?

石塚氏:子どもができて、休日に遊びに行ってもスマホと手帳は持ち歩いていたんです。休みでも常に仕事モードが抜けない。お客様からの電話やアポを優先してしまう。これは自分にとっての理想の働き方、生き方ではないと思いました。

それで、思い切って保険営業は辞め、現在起業して5年目になります。グループホームからスタートして、福祉事業の多角経営化をしてきました。

――5年のうちにグループホームを7棟、さらに移動支援や訪問看護ステーションまで展開されているのは、とても早い成長ですよね。異業種からの参入ですし、ギアチェンジの苦労はあったのではないでしょうか?

石塚氏:無我夢中だったので、そこまで苦労は感じなかったですね。もともと学ぶのも好きですし、新しいことにチャレンジしたい欲求も強いのだと思います。

今行っている福祉事業は投資が先行するので、資金繰りは重要です。まだまだ事業として峠を越えた感覚はなくて、登り途中だと思っています。資金繰りや財務に関しては、保険営業時代の知識が役立っていて、人生に無駄はないですし、いろいろな経験が糧になっていると転身して改めて感じますね。

保険営業の頃、経営者の方と接する機会が多くありました。決算書をみて財務分析をしていて、「ここをこうすれば、もっと良くなる」と感じていたんです。工夫や改善方法を考えることも楽しかったので、自分でもやってみたいと思うようになりました。そこに、グループホームという福祉事業との出会い、家族との時間を考えることが重なって、起業を決断しました。事業ですから大変なこともありますが、それ以上にやりがいや充実感もありますね。

 

続きは、後編をご覧ください。

 



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