【SDGsと福祉の未来】「Happyは行動しないと起こらない」②2020.09.14#お知らせ
「空飛ぶ車いす」の通称で知られ
車椅子で175カ国を旅されてきた「きーじーさん」こと
講演家の木島英登(きじま・ひでとう)様は、
その後27年間で、175カ国を訪問されていらっしゃいます。
そして、その多くが一人旅です。
単独で150カ国以上を訪問されているのです。
今回のシンポジウムでは
木島さんが実際に海外でご経験されたことをもとに、
バリアフリー、ダイバーシティに対する日本と海外の違い、
そこから見える日本の課題や改善点についても
お話しいただきました。
例えば、フランスのスキー場。
障害者サポートセンターがあり、
用具の貸し出し、プログラム・レッスンが用意され、
どんな障害があってもいいよという体制が整っているそうです。
座ることができれば滑れるスキーもあり、
実際にデイサービスの高齢者がスキー場に来てスキーを楽しむ、
木島さんは、そんな風景をご覧になったのだとか。
お写真も見せていただきました。
また、メキシコシティの空港では
車椅子などの障がいのある人がサービスの現場に普通にいる、
障がいのある人が、空港で日常働いているということは
当然ながら、バリアフリーが整備されているということになります。
コンゴでは、障がい者は関税が優遇されていて、
車椅子の人が男女関わらず国境で運び屋をやっているのだそうです。
「一緒に働く、というのが、単純で明快なバリアフリーへの道」、
と木島さんはおっしゃいます。
共に学ぶ、共に暮らす。
インクルージョン、排斥せず、一員として受容していく在り方です。
また、バリアフリーは、設備がないとできない、
というものでもありません。
例えば、ルワンダでは
建物にはバリアフリー設備はなかったそうですが、
入国審査の方が、が外に出てきてくれて対応してくれたそうです。
設備がないからできない、のではなく
人が対応することで解決できることも多くあります。
世界中、どこにでも障がい者は生きています。
木島さんは、これまでのご自身のご経験から
・目標に対して、方法はひとつではない
・自分なりに実現方法を考えることが大切
ということを実感しているとお話しくださいました。
そして
「Happyの語源は、Happen」
「行動しないと、ハッピーは起こらない」
と考え、障がいを理由に諦めるのではなく、
どんな人でも、やりたいことに挑戦できる笑顔でいられる社会にしていきたい、
という想いを強く持ち、活動を続けていらっしゃいます。
木島さんのお話しを聞いて、参加された方からは
「日本は豊かだけど、バリアフリーの点で見ると、
まだまだ良くできるところがいっぱいあるなぁと思いました」
「車椅子だから、**だからダメ、っていうのがおかしいと感じました」
「気持ちの芽を潰さない人でありたいです。
やりたいならやればいい、ってのが素敵でした」
「初めて木島さんの講演を聞き、励ましや刺激を受けました。
障がいがあっても限界をつくりたくないし、
前向きに挑戦していきたいなと再認識することができました」
と、様々なご感想が寄せられています。
実際に、多くのことを乗り越えていらっしゃった方の言葉は
聞いている人に強く響きます。
福祉事業者として、また社会の一員として
当協会ではこれからも、
協会員の皆様の心に響くお話を届けられる機会を作ってまいります。
今後とも日本福祉事業者協会を
どうぞよろしくお願いいたします。