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【SDGsと福祉の未来】「世界のトレンド ダイバーシティとSDGs」②2020.09.02#新着情報

SDGs以外にも
今、福祉業界で注目すべきキーワードがあります。

今回のシンポジウムのゲストスピーカー、
障がい・難病の女性のためのフリーマガジン
「Co-Co Life ⭐︎ 女子部」の編集をされ、且つ
ユニバーサルデザインコーディネータでもある
守山菜穂子様に
SDGs以外にも福祉事業者が学んでおくべきキーワードについて
教えていただきました。

まずは「ダイバーシティ」

ダイバーシティとは
人種、宗教、性別、年齢、価値観、障がいなどにとらわれない
多様な社会・働き方のことです。

具体的には

・男女平等
・障がい者雇用
・LGBTへの理解
・人種や宗教への理解
・シニアの自己実現

といったことが挙げられます。

ダイバーシティについては、
社会で言われ始めてからある程度時間が経っておりますが
「ダイバーシティに取り組まなくてはいけない」
というような意識で後ろ向きにに捉えられることも
まだ少なくありません。

ですが、「Co-Co Life ⭐︎ 女子部」の発行元である
NPO法人 施無畏(せむい)の考え方は、大きく異なります。

ダイバーシティに「取り組まなくてはいけない」のではなく、

・ダイバーシティが社会を面白くする
・ダイバーシティがイノベーションを生む

のであり、
事業に行き詰まってるのであれば、
ダイバーシティに取り組むことで視点が変わっていく、と考え、
ダイバーシティが持つ意味を伝える活動を
積極的に展開されていらっしゃいます。

今回は、このような新しい考え方を伝える際に
どのようにしたら伝わりやすいか、受け取りやすいか、
といった工夫についても教えていただきました。

次に挙げていただいたキーワードは「障害者差別解消法」です。

障害者差別解消法は、
・障害を理由とする不当な差別的扱いを禁止
・合理的な配慮の努力
をうたった2016年4月施行された法律です。

不当な差別的扱いとは、例えば
「車椅子の方はダメです」「耳が聞こえない方はご遠慮ください」
といったことが含まれます。

合理的配慮、とは
車椅子の方が来たらスロープ出す、とか、みんなで運ぶ、など
合理的にできることをやろう、ということ。

ここで守山様にご紹介いただいたのは
障害の社会モデルと言われる
「障害は個人にあるのではなく、社会にある」という考え方です。

以前は、障害の医学モデルであり、
目が見えない、音が聞こえない、足が動かない、など
個人の機能障害に注目するものでした。

それに対し、障害の社会モデルでは、
「障害は個人にあるのではなく、社会の側にある」と考え
障害のある人への社会的障壁を取り除くのが、
社会の責務であるとしています。

例えば
階段しか用意されていない場合、車椅子の人は2階に上がれません。
ですが、エレベーターがあれば、車椅子の人も2階に上がれます。
これは、車椅子の人に障害があるのではなく、場所に障害があるのです。

このような考え方に触れ
シンポジウムに参加された方の中にも
障害者差別解消法に興味を持った、という
ご感想もいただいております。

どのような業界であっても、
自らが考え方や視点を転換していくことで
様々な可能性が開けて参ります。

当協会としても、これから益々
協会員の皆様のお役に立てるような企画を考え、開催してまいります。

今後とも日本福祉事業者協会を
どうぞよろしくお願いいたします。

 

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